経営者が財務面で目標とする姿は「無借金経営」である。借金がなくなれば、個人保証の
問題がなくなり、例えオーナー経営者に子供がいなくても、社内外の人材を後継者にする道
が開ける。

 では、無借金経営を実現するにはどうすればよいか?それは、10年以内に借金を返済でき
る財務体質(借入限度)と収益力(返済能力)を身につけることである。
 
 そのための絶対基準が、「借入金月商倍率3倍以下」「売上高経常利益率5%以上」とい
うモノサシだ。

 例えば、年商1億2千万円の企業の借入限度額は、月商1千万円×3の3千万円となる。
これに対し、売上高経常利益率5%以上の収益力を保てば年間600万円の経常利益となり、
税抜き後で300万円のキャッシュ(返済原資)を生むことができる。よって、3千万円の借
入金は10年で返済できるわけである。
 
 では、投資についてはどう考えたらよいか?キャッシュを生まない投資については、減価
償却費の範囲で行うか、たとえ借金が発生しても、月商3ヵ月を超えない範囲で行うべきで
あろう。

 一方、ビジネスチャンスが到来し、リターンが見込める投資を借入金で行う場合はどうか?
この場合は、投資額(借入金)に対して10%以上の経営利益が付加できるかどうかを判断基
準とする。
  
 経営利益率を10%以上付加でき、減価償却が10年以内であれば、税引き後も10%以上のキャッ
シュが残ることになる。つまり、この場合も投資額(借入金)を10年で返済することができる
わけだ。

「借入金は月商の3倍に抑える」「売上高経常利益率5%以上の収益力を維持する」「投資
対経常利益率10%以上を投資基準とする」この三つの絶対基準を守り、無借金経営を実現さ
せていただきたい。無借金経営は、事業継承面においても永続発展への道なのである。

                                 (TVS螢織淵抃弍帖砲茲