多くの経営者との会話の中で、「妥協」してしまうことの怖さを感じる。それは、妥協してしまうことにより、業績の悪化を招いている事例を多く見かけるためだ。いくつかの妥協のケースと危険性について例を挙げる。

(1)自分自身に対する妥協

業績が悪くなった原因を、心の底では「自分(経営者)自身の責任」だとは思っ ていない。それは、過去のどこかの段階で、「業績が悪くてもしょうがないんだ」という妥協をしてしまっているからである。

したがって、会社を改善しなければならないという思いが本気ではない。最終的 には「誰か(環境)が何とかしてくれる」とすら思っている。

(2)環境に対する妥協

改善のために、何らかの対策を打たなければならないことは分かっている。しかし、それができない言い訳をする。

例えば、「うちの業界は特殊で、〇〇の理由でできない」「過去に他社と△△といういきさつがあり、わが社が止めたらそのライバルが良い目をするだけなので止められない」などである。過去の何らかのしがらみや、外部環境・内部環境のある特定の物事に対して、「それがあるからできない」と妥協してしまっている。

(3)社員に対する妥協

社員を巻き込んで、何とか改善を図らなければならないと分かっているにも関わらず、その意識が低く、行動が伴っていない。初めのうちは、何とか自分の指示事項を社員にやり切らせようと頑張って取り組む。しかし、なかなか達成できず、できないならしょうがないという妥協をしてしまう。

このように、たった1回の妥協が2回目以降の基準となり、次の妥協がさらにその基準を下げていく結果につながる。その結果、悪循環に追い込まれてしまう。

経営者の妥協は、そのまま業績の悪化につながる。経営者はどんな場面でも「まあいいか」と思ってはならない。業績悪化に陥ってからでは遅いのだ。経営者は常に危機感を持って「妥協」をせず、経営にあたることが必要である。
                  
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